レナ「私はタイクーンの王女レナ。勝手に船を動かそうとしたのは謝ります」

バッツ「王女……」

ガラフ「……様！？」

バッツ「レナ、冗談はいいから戻ってこい！」

ガラフ「シャレのわかる相手ではないぞ！」

レナ「……私そんなに王女に見えないかなー？」

レナ「お願い！船を貸してください！　風の神殿に行かなければならないの！　お父様が危ないの！」

ファリス「へえー、タイクーンのお姫様かい、こりゃあいい金になりそうだぜ」

バッツ「どうする気だ！？」

ファリス「どうって……見世物小屋にでも……」

レナ「なんで珍獣扱いなのよ……」

レナ「お願い！」

　キラッ☆

ファリス「そのペンダントは……」

レナ「これ？　私が捨てられたときに一緒にあって、これが私の両親を探す唯一の手がか……」

ファリス「それ、別ゲームじゃないか？　確かに名前は同じだけどよ……」

ファリス「そいつらを牢屋にぶち込んどけ！」

子分達『へいっ！！』

子分「……おかしら〜」

ファリス「なんだ？」

子分「船なんだから牢屋なんか無いっすよ」

ファリス「いいんだよ、一回言ってみたかっただけなんだから」

-海賊船 船倉-

ガラフ「まいったのー。一体誰じゃ！　海賊船を盗むなどと言い出した奴は！」

バッツ「おいおい、じいさん、あんただろ！」

ガラフ「うっ……頭が痛い！　仮病じゃ！」

バッツ「仮病かよ」

バッツ「それにしても驚いたな…レナがタイクーンの王女だったなんて…」

レナ「ごめんなさい…隠すつもりは無かったの…」

バッツ「…うまくいけば逆玉の輿！　俺ってついてる〜♪

レナ「……」

バッツ「でも、どうして一人で風の神殿に？」

レナ「お父様が風の神殿にいるの」

ガラフ「ファザコンだったのか……」

レナ「話の腰を折らないでよ」

バッツ「……で？　風が止まって、続きは？」

レナ「なにか、よくないこと起きようとしてる……」

ガラフ「海賊に捕まることを予見してたのか！？」

レナ「……少し黙っててくれるかしら」

バッツ「それから？」

レナ「私、一人で城を抜け出して……」

ガラフ「神官と教育係が追ってきた、と」

レナ「………口を挟まないで。次は許さないわよ？」

バ「……それで？」

レナ「そしたら、空から隕石が…」

ガラフ「メテオか？」

レナ「黙っててって言ったわよね？」

　ぐさっ

ガラフ［せんとうふのう］

バッツ「……やりすぎじゃ……？」

レナ「警告はしたわ」

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